束機の故障などが挙げられます。
生産が停止すると、塗布ヘッド内のコールドグルーの流れも停止します。1~2分後には、ノズル先端のコールドグルーが空気に触れて柔らかい膜を形成します。この膜が原因となり、再始動時にグルー塗布が曲がってしまったり、少量しか吐出されなかったりします。停止時間が長くなると、ノズルが詰まってしまうことさえあります。
ノズルに密閉機構がない場合、機械オペレータは始動前に湿った布でノズル先端を清掃しなければなりません。これが、吐出不良や想定外のダウンタイムを回避する唯一の方法です。長さ15~30メートルのフォルダーグルアーマシン、数台のコールドグルーユニット、6~24台の塗布ヘッドを使用している場合、清掃にかかる時間はマラソンのように長引きます。この貴重な時間があれば、フィーダーや取出しテーブルでの重要な作業に充てることができたでしょう。
ノズルシャッターは、コールドグルーがノズル先端で乾燥するのを防止します。生産が停止すると、先端がゴムで覆われたシャッタープレートが、塗布ヘッドノズルの下に自動的に移動します。
現場では、このシャッタープレートが耐久性を有し、シャットのたびに正確な位置に移動することが求められます。これが、長期にわたって先端部を100%密閉する唯一の方法です。シャッター機構に摩耗が生じると、コールドグルーが再び空気に触れて乾燥してしまう可能性があります。そうなると、清掃作業の手間が再び生じます。したがって、コールドグルーユニットを購入する際は、メーカーのノズルシャッターがどのように確実に機能するかを確認する必要があります。
ロバテックのノズルシャッターCleanStartでは、密閉性とクリーンな始動が実現できるか? 私たちはそれを証明するために、オーストリアのラウテラッハに位置するFlatz GmbH社でCleanStartの試験を行いました。Flatz社は、様々な業界向けに厚紙、段ボール紙、パルプ成形体、粒子発泡体、技術コンポーネントといった持続可能な梱包ソリューションを特注で開発・生産している企業です。
Flatz社は、試験のためにロバテック製のSempreヘッドを取り付けました。試験を開始して約3ヶ月後、Flatz社の従業員はノズルシャッターCleanStartの評価を行いました。
「CleanStartのおかげで、コールドグルーヘッドは停止後すぐにクリーンに吐出し、生産フローを改善することができました。整然と並べられた箱は、段取り替え工程でも使用することができます。機械の作動後、糊による吐出不良もなく、すぐに生産を続行できました」
「誰もノズルを掃除するために、マシンの反対側まで走っていく必要はありませんでした。これは、特に大型製品ではとても嬉しく、また珍しいことでした。私たちは停止時間を大幅に短縮することができました。従業員たちは、本当に必要な場所、例えば排紙装置のそばに居ることに時間を割くことができました」
「CleanStartを使用することで、機械の調整が必要のない軽微な不具合の際でも、時間を30~50%節約できました。頻繁に段取り替え工程においてもノズルの清掃に時間を取られることがなかったため、時間の節約は小ロット生産で特に顕著でした」
「全体として、CleanStartは機械オペレータの現場でのストレスを軽減してくれました。オペレーターは、1つ目の箱が糊無しで生産されることを心配することなく、いつでも給紙を止めたり開始することができました。作業員は、コールドグルーヘッドを清掃する無駄な作業を省くことができました」
「私たちは、シャッタープレートが塗布ノズルの下に自動移動する円弧状の動きが非常に有効であると証明されたことに驚きました。試験中に大きな摩耗や損傷は見られませんでした」