CleanStart：ストレスのないコールドグルー塗布

author ロバテックのグラフィック＆コンバーティング事業部インダストリーマネージャー、レネ・ケウシュ。
コールドグルー塗布にマシン停止は厄介なことです。コールドグルーは、1～2分後には塗布ヘッドのノズル先端部で乾燥します。そのため、ノズルを密閉する必要があります。塗布の中断の際、この作業を自動でノズルシャッターが行います。Flatz GmbH社にて、私たちは弊社ノズルシャッターの性能をフォルダーグルアーマシンで試験してみました。このブログ記事では、Flatz社がこの試験から得た興味深い知見についてご紹介します。

ロバテックの塗布ヘッドSempreのノズルシャッターCleanStartは、ストレスのないコールドグルー塗布を実現します。


フォルダーグルアーマシンの停止は、日々の生産業務で常に起こるものです。例えば以下のような場合です。

  • フォーマット変更時に折りたたみ／ガイドを段取りし、試運転の段取り替え工程 
  • シフト交代や休憩
  • 予期せぬ不具合
  • ラインの上流や下流での中断。これは、例えば給紙部の材料補給不足や、下流での結

束機の故障などが挙げられます。  


コールドグルーノズルの洗浄には貴重な時間がかかる

生産が停止すると、塗布ヘッド内のコールドグルーの流れも停止します。1～2分後には、ノズル先端のコールドグルーが空気に触れて柔らかい膜を形成します。この膜が原因となり、再始動時にグルー塗布が曲がってしまったり、少量しか吐出されなかったりします。停止時間が長くなると、ノズルが詰まってしまうことさえあります。 

ノズルに密閉機構がない場合、機械オペレータは始動前に湿った布でノズル先端を清掃しなければなりません。これが、吐出不良や想定外のダウンタイムを回避する唯一の方法です。長さ15～30メートルのフォルダーグルアーマシン、数台のコールドグルーユニット、6～24台の塗布ヘッドを使用している場合、清掃にかかる時間はマラソンのように長引きます。この貴重な時間があれば、フィーダーや取出しテーブルでの重要な作業に充てることができたでしょう。    

ノズルシャッターが解決策を提供 

ノズルシャッターは、コールドグルーがノズル先端で乾燥するのを防止します。生産が停止すると、先端がゴムで覆われたシャッタープレートが、塗布ヘッドノズルの下に自動的に移動します。 

シャッタープレートがノズル先端部へ移動する円弧状の動きが、ノズルシャッターCleanStartの信頼性と耐久性を保証します。 生産停止時に、ノズルシャッターCleanStartがノズル先端部を密閉します。 

現場では、このシャッタープレートが耐久性を有し、シャットのたびに正確な位置に移動することが求められます。これが、長期にわたって先端部を100%密閉する唯一の方法です。シャッター機構に摩耗が生じると、コールドグルーが再び空気に触れて乾燥してしまう可能性があります。そうなると、清掃作業の手間が再び生じます。したがって、コールドグルーユニットを購入する際は、メーカーのノズルシャッターがどのように確実に機能するかを確認する必要があります。

CleanStartはどのように機能しますか？

ロバテックのノズルシャッターCleanStartでは、密閉性とクリーンな始動が実現できるか？  私たちはそれを証明するために、オーストリアのラウテラッハに位置するFlatz GmbH社でCleanStartの試験を行いました。Flatz社は、様々な業界向けに厚紙、段ボール紙、パルプ成形体、粒子発泡体、技術コンポーネントといった持続可能な梱包ソリューションを特注で開発・生産している企業です。 

ラウテラッハに位置するFlatz GmbH社の建物オーストリアのラウテラッハに位置するFlatz GmbH社で、ノズルシャッターCleanStartの試験を実施。

Flatz社は、試験のためにロバテック製のSempreヘッドを取り付けました。試験を開始して約3ヶ月後、Flatz社の従業員はノズルシャッターCleanStartの評価を行いました。  

始動時に吐出不良なし

「CleanStartのおかげで、コールドグルーヘッドは停止後すぐにクリーンに吐出し、生産フローを改善することができました。整然と並べられた箱は、段取り替え工程でも使用することができます。機械の作動後、糊による吐出不良もなく、すぐに生産を続行できました」

時間の節約

「誰もノズルを掃除するために、マシンの反対側まで走っていく必要はありませんでした。これは、特に大型製品ではとても嬉しく、また珍しいことでした。私たちは停止時間を大幅に短縮することができました。従業員たちは、本当に必要な場所、例えば排紙装置のそばに居ることに時間を割くことができました」

「CleanStartを使用することで、機械の調整が必要のない軽微な不具合の際でも、時間を30～50%節約できました。頻繁に段取り替え工程においてもノズルの清掃に時間を取られることがなかったため、時間の節約は小ロット生産で特に顕著でした」

ノズルシャッターCleanStart付きのコールドグルーヘッドSempre特に小ロット生産では、CleanStartを使った時間の節約がかなり顕著でした。

快適な作業

「全体として、CleanStartは機械オペレータの現場でのストレスを軽減してくれました。オペレーターは、1つ目の箱が糊無しで生産されることを心配することなく、いつでも給紙を止めたり開始することができました。作業員は、コールドグルーヘッドを清掃する無駄な作業を省くことができました」

長寿命

「私たちは、シャッタープレートが塗布ノズルの下に自動移動する円弧状の動きが非常に有効であると証明されたことに驚きました。試験中に大きな摩耗や損傷は見られませんでした」

ストレスも不良品生産もないコールドグルー塗布

試験では、コールドグルー塗布ヘッドでストレスのない作業が可能であることが実証されました。頼もしく機能するノズルシャッターは

  • 作業員の負担を軽減し、
  • 機械停止後の不良品生産を削減し、
  • ダウンタイムを低減します。
そのため、コールドグルーユニットを購入する際には、通常はオプション部品であるノズルシャッターを評価基準に含めて検討する必要があります。 

すでにノズルシャッター付きコールドグルー塗布ヘッドを使用されていますか？  その製品でどんな経験を得たか、コメントを書いて教えてください。

 
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ロバテックのグラフィック＆コンバーティング事業部インダストリーマネージャー、レネ・ケウシュ。

グラフィック＆コンバーティング事業部インダストリーマネージャー、レネ・ケウシュは、Flatz GmbH社と共にクリーンシャッターCleanStartの試験を実施しました。ケウシュは2024年5月に定年退職し、ダヴィッド・トリンクナーに職務を引き継ぎます。

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